ある日、「死神」を名乗る差出人から携帯電話に届いた一通のメール。「死亡予報」の件名で送られてきたそれは、不特定多数の受取人にその日の死亡確率を知らせる新サービスとのことだった。死亡予報を受け取った高校生の柚木透子は、最初こそ趣味の悪い迷惑メールだと相手にしなかったが、身のまわりで多発する不自然な事件事故が予報どおりに起きていることを悟り、愕然とする。しかし、死亡予報の本当のおそろしさはその先にあった。送り主の死神にメールで申請し、与えられたミッションさえこなせば、自分の死亡確率を好きなだけ指定した人物に送ることができるのだ。それはすなわち、自分の死を他人に押しつけることにほかならなかった。死亡予報が社会に浸透するにつれ、誰もが人間不信に陥り、日常が狂気に満たされていく。そんななか、透子は首謀者「死神」の正体を知ることになるが……。
自分さえよければそれでいい……呪わしい人間の本質がもたらすこの破滅は、混迷する現代社会への警鐘か? |